自然に囲まれた山中にある工房で、昔ながらの美味しい豆菓子を作り続けている山本良治さん(仮名)。職人目線での豆や豆菓子に関するあらゆる知識は、まさに“豆菓子界の生き字引”とも評されています。これまで手掛けてきた豆菓子の種類はなんと30種類以上!そんな山本さんに、豆菓子の奥深さや、晩酌におすすめの豆菓子を教えていただきました。

 

豆菓子はおつまみ界の“王様”

「豆菓子はおつまみ界の“王様“とも呼ばれ、お酒との相性が非常に良いお菓子なんです。」と、山本さんは言います。

 

「豆菓子に使われている落花生などのナッツ類は栄養価が高いことで有名で、抗酸化作用(ビタミンE)などの効果があると言われています。甘いものやしょっぱいものなど豆菓子は味付けにもバリエーションがあるため、その日飲むお酒に合わせて豆菓子を決めることもできちゃいます。」

 

――なるほど、お酒との相性の良さの理由は、原料のナッツが持つ高い栄養素やお酒の種類に合わせて選べる種類の豊富さにあるんですね。

 

「特に焼酎との相性はバツグンで、焼酎のスッキリとした味わいと豆菓子の香ばしさが本当に合うんです。また、粒が小さく小腹満たしになるという点も大きなポイントですね。」

 

「豆菓子のおつまみは何だかお年寄りっぽい、という声も若い世代のお客さんを中心に聞かれることがあるのですが、最近は若い人向けのおしゃれな和菓子や変わった味付けの豆菓子(パクチー風味の豆菓子を試作したこともあるんだそう!)も多く、豆菓子は、若い世代の人にこそおすすめしたいおつまみなんですよ。」

 

 

田苑GOLDとエンヴェレシーダに合う豆菓子

では、どのような豆菓子が焼酎に合うのでしょうか。豆と豆菓子を知りつくした山本さんが、味やアレンジ力などを総合的に評価したTOP3の豆菓子をセレクトして下さいました。

 

いかり豆

いかり豆は、水にひと晩浸けて吸水させたそら豆を油でカリっと揚げた豆菓子で、スーパーでも売られている定番の豆菓子のひとつです。いかり豆の名前の“いかり”の由来は船を停泊させるのに使う錨で、切れ込みを入れたそら豆の皮がくるっとカールしている見た目が錨に似ていることから命名されました。

 

いかり豆の原料になるそら豆は、豆そのものの香りがとても良いため(中華料理に欠かせないトウバンジャンの原料にもなっているんだとか!)、素材の味を楽しむシンプルな素揚げでも美味しく食べられます。また、実はそら豆は栄養価も高いことで有名で、お酒を飲むと消費されてしまうビタミンB1やストレスなどが原因でも不足しがちなビタミンB2などをたくさん含んでいます。

 

「いかり豆」を、ひと手間でもっと美味しく
そら豆の香りを存分に楽しめるいかり豆はそのままでも美味しく食べられますが、よりこだわりたい時にはオーブントースターなどで軽く温めて食べるのがおすすめです。温めることで出来たてのそら豆のジューシーな味と香りがよみがえり、焼酎をより美味しくいただけるのではないでしょうか。

実際にオーブンで温めてみました!コクのある香りがくせになりそう……。

 

 

七味ミックスナッツ

七味ミックスナッツは、アーモンド・カシューナッツ・くるみ・ピーナッツなどを混ぜ合わせたミックスナッツに七味唐辛子・醤油・砂糖などで味をつけた豆菓子です。後からしびれるピリッとした辛さとミックスナッツの風味豊かな味わいが魅力の創作豆菓子です。

 

七味ミックスナッツの原料に使われているカシューナッツやアーモンドには血中の悪玉コレステロールを減らす働きがあると言われる「オレイン酸」が含まれており、くるみには「オメガ3脂肪酸」が多く含まれています。近年、ミックスナッツはスーパーフードのひとつとして、国内外で高い人気となっています。

 

「七味ミックスナッツ」を、ひと手間でもっと美味しく
ミックスナッツの高い栄養素と七味唐辛子のピリ辛風味を一緒に楽しめる七味ミックスナッツは、そのままでも美味しく食べられるのですが、晩酌のメニューをより充実させたい時には、キンキンに冷やした冷奴に乗せて食べるのがおすすめです。ご存じの通り豆腐は大豆由来の食品なので、じつはナッツとの相性はバツグン!七味唐辛子を後がけしたり、もみじおろしをトッピングしたりなどアレンジもできます。

七味ミックスナッツと豆腐の組み合わせは見た目にも綺麗。

 

 

きなこ豆

きなこ豆は、小麦粉などをつけてカリっと焙煎したピーナッツを、きなこや粉糖などをブレンドした粉と油でぶ厚くコーティングした、しっとりもちもち食感ときなこの甘さが魅力の豆菓子です。

 

ピーナッツには利尿作用のあるアスパラギン酸が含まれており、お酒を飲みすぎた翌日の二日酔い対策にも効果があると言われています。私も飲み会の時にはピーナッツを意識して摂って二日酔い予防に努めています(笑)。

 

 

「きなこ豆」を、ひと手間でもっと美味しく
きなこ豆は、常温のそのままでも美味しく食べられますが、より美味しいお酒のおつまみにしたい時には、冷凍庫でひと晩寝かせてから食べるのがおすすめです。冷凍庫で凍らせることによって、きなこのコーティングがアイスクリームのような食感になり、お湯割りなどの温かい焼酎にも合うようになります。

 

ひんやり食感の甘いきなこ豆とエンヴェレシーダがよく合う。

 

 

取材を終えて

「焼酎と豆菓子」をテーマに、豆菓子職人として活躍する山本良治さん(仮名)にインタビューをさせていただきました。今回の取材ではじめて知ったのですが、ナッツってとても身体に良い食材なんだそうです。「カロリーが高そう」という先入観を持ってしまいがちですが、食べ過ぎない限り、むしろ良い効果を発揮してくれることの方が多いんだとか。ぜひ、皆さんも、美味しい豆菓子と一緒に田苑酒造のお酒を楽しんでみてください。