秋の実りに感謝して神様に捧げる酒、 鹿児島ではもちろん焼酎なのだ

お祭りのシーズンがやってきた!五穀豊穣を神様に感謝して、秋には多くの神社で祭祀が執り行われる。日本は稲作を中心として文化を育んできた国なので、作物のなかでもやはり米は特別な存在。だから、収穫した米とその米で造った酒と餅を供えて、神様に感謝の気持ちを伝えるのだ。

 

日本で稲作がはじまったのは縄文時代晩期である。それまでの狩猟採集生活から農耕生活への変化をもたらした。いわば日本という国家のはじまりだ。

 

古事記や日本書記にある神話では、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が天から地上に降りる際に、天照大御神(アマテラスオオミカミ)が天高原で育てた稲穂を授けて、瑞穂の国をつくって治めるように託したとされている。そうなのだ、米は神様からいただいた神聖なものなのである。

 

祭りの語源は、動詞の「祀る」。各地で古くから続いているような祭りには祭祀の意味が強い。そして、祭祀では、「神饌(しんせん)」を用意して神様をもてなすことになっている。神饌とは神様の食事のことで、メニューは米、塩、水、酒、餅のほか魚、野菜、果物などが基本。その種類は地域によっても異なり、やはりその土地で採れたごちそうが神様も好みであるらしい。

特に酒は、「御神酒(おみき)あがらぬ神はなし」とまで言われる。意訳すると「神様はみんな酒が大好き」となるのだけど、さて、どうだろう。本当は「神様だってみんな酒が好きなんだから(オレが飲みたいのはしかたない)」という呑んべえの言い訳だという説もある(笑)。

 

祭祀の最後には、供えた酒やごちそうのお下がりを神職や氏子が神様と一緒にいただく。でも、お疲れさまの飲み会ではない。直会(なおらい)と呼ばれ、神様と人が同じものを口にして一体となる大事な儀式だ。

 

神様に奉納した酒には、神様の霊力が宿る。この霊力が宿った酒が本当の御神酒で、奉納する前の酒は本当はまだ御神酒ではない。御神酒をいただくことで、神の力を直接体に取り入れることができるのである。

奉納する酒は、かつては祭祀があるごとに神社で造られていたという。境内に酒造工程ごとに専用の祠(ほこら)が設けられ、宮司や氏子たちが神様への敬意を示しながら酒造りを執り行っていたのである。

 

しかし明治政府によって酒税法が制定されてからは酒造免許が必要となったことから、多くの神社は辞めてしまった。現在、免許を取得して境内で酒造しているのは約40社で、このうち清酒の酒造免許を有するのは、伊勢神宮(三重)、出雲大社(島根)、莫越山神社(千葉)、岡崎八幡宮(山口)の4社だけである。

 

日本には約8万もの神社があり、ほとんどの神社では地元の企業や蔵元、氏子から奉献された酒を御神酒としている。明治神宮など有名な大きな神社の境内には酒の菰(こも)樽が見上げるほど高く積み上げられているが、あれは全国の酒造メーカーから献上された奉献酒だ。

米から造られた日本酒がもちろん多いけれど、酒造りの神様である大山咋神(オオヤマグイノカミ)を御祭神とし、日本第一酒造神と仰がれる京都の松尾大社ともなると、さすがとしか言いようがない。ビールからワインやウイスキーの洋樽、焼酎・泡盛も見受けられる。2升半(4500ml)という特大ビンで奉納されている焼酎もあって、2升半つまり「升升半升=ますます繁盛」というわけなのだった。

 

奉献する酒は日本酒に決まってるのかと思っていたけれど違うようだ。ある宮司は「酒であれば基本的になんでもOK。大切なことは参拝する人が、神様に召し上がっていただきたい酒であること」とおっしゃっている。

 

地域性ももちろんあって、鹿児島では当然のごとく焼酎が奉献されるので、御神酒も焼酎ということになる。変わったところでは、宮城県にある通称ビール神社では、米どころなのに日本酒ではなくビールが供えられ、福岡県には梅酒を御神酒にする神社もあった。

 

それにしても神様と関わりの深い酒だけど、田苑からとってもユニークなラベルの焼酎が発売されているので紹介しよう。米を原料とした樽貯蔵米焼酎『田苑 PLATINUM 40%』だ。ラベルには金雲がたなびき、そこに描かれているのは、瓊瓊杵尊が天から降臨した際に天照大御神が稲穂と一緒に授けた三種の神器の「鏡」と「剣」と「勾玉」。さらには「髪飾り」と「羽衣」まで加わって、超神がかったデザインである。

ただし、神前に供えられたわけではないので、残念ながら神の霊力は宿っていない。そこで最後に、この『田苑 PLATINUM 40%』を霊力の宿った御神酒にする方法を、こっそり伝授したい。

 

その1)
『田苑 PLATINUM 40%』2本を近所の神社に奉納して、そのうち1本をお下がりとして持ち帰らせていただく。
*すべての神社でできるのではないので事前に確認を!

その2)
自宅の神棚に『田苑 PLATINUM 40%』を神饌として供え、秋の実りを神様に感謝したうえで、お下がりをいただく。この場合の霊力のほどは、あなたの感謝の心次第かな?

 

 

米を原料とした田苑の樽貯蔵米焼酎『田苑 PLATINUM 40%』についてはこちらから
https://item.rakuten.co.jp/denen-shuzo/6161/

 

 


<参考文献>
酒の日本文化 著/神埼宣武 発行/角川ソフィア文庫
神様が宿る御神酒 著/大浦春堂 発行/神宮館

 

 

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父の日は田苑

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