音楽による「感動」の積み重ねが”気づき”になる

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音楽サロン「美竹清花さろん」の運営を担う見澤沙弥香さんにお話を伺いました。

小学校高学年の時からピアノを始め、学生時代はクラリネットを吹く毎日。
音大に行くために、身体を壊すまで働いた経験もあるのだそう。

辛い時は「音楽」に助けられ、音楽を通して「感動」を味わった自分の人生で、外せないピースが「音楽」だと語る見澤さんは、音楽に何を感じているのでしょうか。

 

音楽の魅力は、「感動」を引き出す力を持つところ

人間が持つ最大の力は、感動する力だと思っています。それは心があるからこその力。「音楽」をきっかけにして、自分の中からその「感動」が生まれてくる状態にしたいんです。

 

「感動」とは「愛」であり「太陽」

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「感動」は、喜びや安らぎ、自分の原動力に代えてくれるものでもあるので…まさに「愛」ですね。太陽と同じように必要なもの。みんな日々、何かに感動して生きていると思います。

私の場合は、感動を与えてくれるものが「音楽」でした。
人生のなかで大きく3回あって、最初は幼稚園くらいの時に、友達が弾いているのを聴いて、音がすごくキラキラしていたんです。

2回目は小学校高学年の頃、フジコ・ヘミングさんのコンサートを聴きに行った時。
ピアノから出てくる音からその想いや「情熱」がひしひしと伝わってきて、泣きそうになりました。

3回目は、聴くだけじゃなく、「弾く感動」ってあって、自分で生み出す音に無性に感動を覚えました。本当に心を込めて弾くと、自分で弾きながら感動するし、自分が感動している時は聴衆も感動していると感じています。

 

感動する音楽は、技術じゃない

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年間60~80くらいはコンサートに行くのですが、最近1番感動したのは、イヴリー・ギトリスというバイオリニストさんのコンサート。彼の全盛期を知っている人から、バイオリンを操るように弾くと聞いていたので、すごく期待して行きました。でも、彼は今94歳で、移動は車いす。無精ひげも生えていて、出てきた瞬間は「弾けるのこの人?」って。バイオリンも手に力が入らない感じで、音がかすれちゃって。正直、弾けてないです。上手いか下手で言ったら、下手。前半が終わった時は、「演奏家は引き際も大事だよね」という話をしていました。

でも、後半始まったときに、「私は日本のみなさんが大好きだ」と話し始めました。日本が東北震災に遭った時、ギトリスは日本に来て、一本松のところでバイオリンを持って腕を高く上げて。「私ができるのは、日本のみなさんを愛することと、バイオリンを弾くこと。それだけだ。」と。94年間ずっと「愛する想い」を持ち活動してきたアーティストだと気づいたときに、コンサートの色が全然変わりました。
彼の音楽に対する想いが、「生き様」。すっごい感動して泣いちゃいました。「音楽」って技術じゃない。その人の想いが大切なんだと思いました。

ただ知識や技術があるだったら、ロボットでも良いじゃんって話なんですけど、そうではなく、「感動」する演奏は、この人にしかできない演奏を、本気で出した演奏だと思います。たった20歳のピアニストでも、それを出せるか出せないかは表れる。だから、技術ばかり批判する音楽評論は違うと思います。誰も一生懸命やっている人のこと、否定できないはずです。

 

音楽の力を仕事の糧にしてほしい

現在の仕事は、2017年4月にオープン予定の音楽サロン「美竹清花さろん」の準備です。自社ビルを建設予定で、1階がバー、2階が音楽サロン、3階から9階がレンタルオフィスなんです。2階の音楽サロンがビルの目玉となって、ビジネスをする人たちが、音楽の力を糧に頑張れるような環境づくりをしています。

 

サロンで生み出したいのは、「感動の積み重ねによる気づき」

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お客様が「感動」できる、パワースポットのような場所を創りたいです。
ただ、一瞬の「感動」だけだと、またいつもの日常に戻ってしまう。それを力にできるかどうかの違いは、”積み重ねているかどうか”だと思うんです。

何に感動したんだろう?って、「あの瞬間良かったよね」というのを、シェアして初めて気づいて、積み重ねていける。それをまた自分の「気づき」にして、パワーに代えて仕事に取り組めるかどうかだと思います。

私自身、仕事をする上で、今まで振り返ってあんな感動あったな、という中からしかやっぱり「生まれない」。それが自分にしかできないことだと思います。

 

「人と人」がより近くなれるのがサロンの良さ

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サロンなので、最大50人しか入らないんですけど、その小さいキャパだからこそできることがあると思っています。

コンサートって、基本「受け身」ですよね。けど、コンサートにおいて、演奏家だけが偉いなんてことない。弾く人や知っている人だけのものでもない。だから、演奏家と聴衆の間に対話があってもいいと思うんです。終わってから、あれどうだったとか、話して分かることがお互いにあると思います。

アーティストが活躍できる環境づくりも目指しています。音楽家って、自分の世界観だけで生きていると思っている人が多いんですよ。でも、人は一人では生きていけない。だから、稼げないんです。「人と人」という意識があるかないかで、彼らの生き方も変わってくると思うので、そういうことを伝えていきたいです。

私も演奏活動をしていた頃は、どうせ演奏するだけだから、という意識がちょっとありました。でも、そうじゃないと思ったんです。
音楽の世界で、今まで全く顧みられなかった、もしくは軽視されてきたマーケティングやマネジメントを、誰かが先立って身に付けない限り、音楽は勝手に広がってくれない。
そう考えたときに、私がやろう!と思いました。今も勉強してところではありますけど、2年間演奏活動を休止して、徹底的に学びました。

人よりも純粋に感じている

何かを感じることは、ある意味、人よりも動物や植物の方が強いのかもしれません。
実家が農家なので分かるんですが、音楽とお酒の相性も大いにあると思います。波動っていうんですかね、すごく敏感なんですよね。

田苑焼酎のお味は、とてもまろやか。
そして、上質なのがわかります。
上質さはクラシック音楽の上品さを感じるようです!
人も、もっともっと純粋に感じることができたら良いと思います。

クラシックのように、長く続く「本物」を目指す

音楽のジャンルは関係ないと思いますが、最終的にはクラシック音楽になると思います。何千年と続いている音楽なので、何か本質的なものがあるんじゃないかな。

サロンは、100年200年続くイメージでやっています。音楽の価値が伝わる場所と言えばあそこだよねというような。本当に「本物」しか続かないですから、「本物」を目指していきたいです。

 

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父の日は田苑

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