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”伝えたいこと”を伝わるように。色々な瞬間に立ち会えるのが「音楽」の魅力

今回は、関東、新潟、福島などで活動中で、2014年にはスガシカオさんのライブでオープニングアクトを務めたこともある、シンガーソングライターの岩船ひろきさんにお話をお聞きしました。

取材の前後にされていた深いお辞儀がとても印象的で、人とのご縁を大切にされている岩船さんの魅力が表れていると思いました。自分で曲を生み出しているからこそ分かる「音楽の力」を、是非ご覧ください!

音楽はメッセージツール。歌詞とメロディは一緒に生み出します

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元々、音楽自体は好きだったんですが、本格的に音楽をやっていこうと思ったのは、中学3年の受験期です。19(ジューク)という2人組のアーティストの音楽を聴いて、卒業間近と、受験勉強で頑張ってる自分に歌詞がリンクして。自分も、色んな人に共感してもらえる音楽を作りたいと思いました。

高校でギターを始めて、高1の夏休みに初めて曲を作りました。曲作りは電車乗ってて、その場でできる曲もあれば、全体ができるまでに1,2年かかることもあります。僕の場合、メロディも歌詞もどっちも一緒に出すんです。言葉が持ってる”力”みたいなものがあると思ってて、「このメロディだからこの言葉が伝わる、当てはまる」っていう組み合わせが絶対あると思うんですよ。

大学の時に、「すぐ諦めてしまう」ような風潮を変えたいと思いました。それを変える力は絶対に音楽にあると思うし、娯楽というよりは、一つの”メッセージツール”というところの特徴を、僕は出していきたい。だからこそ、「歌詞」はとにかく大事にしています。

僕、全然楽譜読めないんですよ(笑)だから、僕の曲のノートには、歌詞しか書いてないです。いまいちな曲だとすぐ忘れちゃうんですけど(笑)、いい曲だったら絶対覚えてる。それってたぶんリスナーも一緒だと思ってます。

みんながわかる言葉で、誰も言えないようなことを言う

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この曲がずば抜けて良いと思う音楽は、みんながわかる易しい言葉で、誰にも言えないようなことを言ってる。そんな歌詞がメロディーにハマったときに、化学反応みたいなことが起こる。

歌詞は、もちろん共感は大事なんですけど、共感できる歌詞ってたくさんあるので、それをどうやって表現するのか、その裏にどんな「説得力」があるのかが、より大切だと思います。

今でも、自分が失敗したり、挫折もたくさんありますけど、そういう時に音楽が助けてくれる。インディーズのラップとか歌詞って、すごいんですよ。めちゃくちゃリアル。バンドマンとか、生活保護受けてる人たちに向けて書いた歌とか、広く理解できる歌詞ではないけれど、その分すごく響くんです。

人間性を磨き、音楽を育てる

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ライブで1番僕が大事にしてるのは、「岩船ひろき」という人間性を伝え、届けること。「自分」を好きになってもらわないと、自分の音楽を好きになってもらえない。ただし、背伸びするとダメなので、まずは自分の内面を磨こうと思いました。

なぜかって、高校の時に作った自分の曲が、なんて薄っぺらいんだと(笑)こんなので共感するわけないと、高校3年生の時に思ったんですよね(笑)

なので、大学時代は、音楽を作る製作期間に当てて、しっかり勉強して、自分の内面をもっと育て、それから卒業しようと思っていました。3,4年生で50曲くらい作りましたね。

僕の入ってた学科専修は、フィールドワークで色々な人やものに出逢えるし、かつ、色々な人と議論できる場がすごく多いというのを聴いて、これはぴったりだと思いました。人に伝えたい「言葉」や「想い」は、自分の中で考えを巡らせたところで、それは自分の中でしかないので、もっと、人の考えを知ったり、人と会話することをした方が絶対に良いと思ったんですよね。

他にも、毎日のように書いていたレポートは、言葉を打ち出すという点で、歌詞を書くための良い経験になりました。

”伝えたいこと”を”伝わるように”

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自分の中で考えを巡らせてる時に、「ああ、これって確かにこういうことだな」と思ったりして、これは絶対にみんなで共有したい、伝えたいと思ったら、それで曲にします。

”伝えたいこと”が僕はたくさんあるし、伝わらなかったら意味がないと思ってるので、”伝わる”ようにする。そのためのライブパフォーマンス、MC、歌い方。そこだけちょっと遅くするとか、目を見た方が言葉って伝わるし、そういう工夫ですね。伝えたいことを伝わるように。単純なことなんですけど、結構それが難しい。

0から生み出した音楽で、色んな「瞬間」に立ち会えるのが魅力

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音楽って、全く形がない。でも、みんな好きじゃないですか。それってすごいなと。ゼロから自分が作りだしてきた中で、人の背中を押したり、そこから笑顔が生まれたり、人の感情を揺さぶったり、そういうことが自分の歌でできるというのは、すごく嬉しいことだと思います。

ライブは、年間200本以上やってると思います。スケジュール的に言ったら、めちゃくちゃハードで頭悪いスケジューリングをしてるんですけど(笑)でも、どのイベントも絶対素敵だと思って。オファーを受けたら、基本的に身体が空いてたら行きます(笑)

自分の歌を必要としてくれる人がいるっていうことが、すごく有り難い。今ここで聴いてくれて、笑ってくれて、そして涙を流してくれてる「瞬間」に立ち会えるということがすごく嬉しいです。そういう心を癒す瞬間とか、もうちょっと頑張ってみようかなって思ってもらえる瞬間を増やしていけば、社会はより良くなると思うんですよね。

自然もお酒も”惹きつける”音楽の力

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僕、ライブの中で野外が1番好きなんです。自分が歌ってて、ちょっと静かになった時に聴こえてくる鳥の声や、葉っぱが擦れる音とかが大好きで。

夏に新潟で歌ってたら、マイクスタンドにトンボが止まったんですよ。おお、よく来たなと(笑)そういうミラクルみたいなものが、結構起きるんです。それは、偶然もあるかもしれないけれど、”惹きつけるもの”があるのかなと思ったり。

田苑の味を創る、クラシック音楽の魅力

昨日はフルバンドでライブしてたんですけど、楽器にバイオリン入れてるんですよ。バイオリンの音が流れると一気に空気が変わるんです。あ、やっぱすげえな!と思って。”弦”特有のふくよかさというか、流線形が浮かんでくる雰囲気がある。

クラシックはうちの母がよく聞くんですけど、空間を彩っていくイメージがあります。もしかしたら、聴いてる人によっては、メロディに歌詞がついてるのかもしれないし、想像力を掻き立てられますよね。そういったクラシックらしさが、田苑焼酎の味に影響しているのだと思います。