私のルーツは九州にあると教えてくれたのは焼酎だった

東京都内のスタートアップ企業で働く古川絵理さんは福岡県出身です。現在は、社内でWeb記事の執筆業務と編集業務に携わっています。東京に来て7年以上が経ち、転職しながら忙しくも充実した日々を過ごす中で、東京では焼酎を飲む機会が減ったという古川さん。

 

しかし、あることをきっかけに、また焼酎を飲もうと強く感じたと言います。

 

古川さんが強く感じたこととは一体何だったのでしょうか? 焼酎への過去と現在の想いをお伺いしました。

 

ビールよりも焼酎が好き。いつも焼酎があった大学生時代

福岡県の四年制私立大学を卒業して、新卒で衣食住を扱う小売業界の上場企業に入社しました。その企業で、約6年間、都内〜神奈川の店舗で店長と副店長を経験しました。

在職中にアメリカに行ったことをきっかけに英語を使った仕事をしたいと思い、翻訳会社に転職。その後、転職をして現在はITスタートアップの会社でマーケティング・グロースハック関連の仕事に携わっています。

 

私の両親は長崎県の佐世保市出身です。小さい頃から家族や親戚がお酒を飲む光景を見てきました。私も成人してから自然とお酒が好きになりました。20歳になったばかりの頃は、アルバイトの飲み会などでお酒を飲んでいました。最初はビールが飲めず、チューハイやカクテルのような甘いお酒と焼酎なら飲めていたのを思い出します。

 

学生時代のアルバイト先は大きな企業だったので、同世代の人が多数勤務していました。アルバイトですが部活のような感覚で、仕事の後にみんなで飲むといったこともしていました。家飲みをするときには、お酒が飲める人やお酒が好きな人はほとんどみんな焼酎を飲めたと思います。もちろん飲めない人もいましたが、関東のように日本酒を飲む人は周囲には少なかったです。強いお酒を飲むなら焼酎。九州っぽいなと思います。

 

地元の友達と海辺でバーベキューをする時も、お酒が苦手な子がドライバーをしつつ、他のメンバーはチューハイや焼酎を飲んでいました。お酒を飲む場に焼酎がある。家族や友人と飲むときでも、いつも焼酎があるのは自然な光景でした。

 

転職して変わったお酒の飲み方。自分の飲みたいときに飲む

現在は、毎日編集業務や執筆業務に打ち込む日々です。常にその時の仕事を楽しんではいますが、特に今は仕事を楽しめています。仕事で結果を出した後に飲むお酒は美味しいですよね。

 

大学を卒業して仕事を始めたばかりの頃は、休みの日に飲んで遊ぶために働くという気持ちが強く、同期や先輩・後輩と飲むことで仕事のストレスを発散していました。でも、今はそういう飲み方はほとんどなくなりました。新卒で入った企業では、新入社員だからと、自分の意思に関わらず飲み会に参加することも少なくありませんでした。店長職のときはチームのコミュニケーションのためにとお酒を飲む場を企画して、部下を飲みに連れて行くこともしました。

 

でも現在は、どの土地でどのような仲間とどう働くかを、自分で選んでいます。今働いている会社も、福岡に帰ろうとしていた頃に出会い、この会社とこのメンバーであれば絶対におもしろい仕事だと思って入社しました。だから、今は自分の好きなときに、一緒に飲みたい人とお酒や焼酎を飲んでいます。

 

焼酎を飲まなきゃと感じた。東京に来たからこそ気づいた福岡の忘れ物

社会人になって東京に来てからは、周囲に焼酎を積極的に飲む人がいなかったこともあり、飲む機会が減っていました。会社の代表の家でバーベキューをしたときに同僚が焼酎を持ってきたのです。そのときに、嬉しさと同時にハッとしました。「そうだ。『飲みの場に焼酎を持ってくる』『誰かが焼酎を飲んでいる』、こういう感覚を忘れてた!」って思いました。

 

福岡でお酒を飲むときは、誰かが必ず焼酎を飲んでいました。関東に来てからは、自分が焼酎を飲むことも減っていたし、周囲に焼酎を飲む人もほとんどいませんでした。東京では日本酒を飲む人が多いですよね。でも九州ではみんな焼酎を飲んでいたし、お酒を飲む場に誰かが焼酎を持ってくる、というのは自然な光景でした。だからこそ先日同僚が焼酎を持ってきたときに、もっと焼酎を飲まなきゃと思いました。

 

 

焼酎は大切な人とゆっくりとした時間を過ごしたいときに。海を見ながら飲んだ地元での思い出

お酒が好きで、焼酎以外には日本酒やテキーラ、週末はワインを飲みます。お酒を好きになったのは父親や親戚の影響が大きいです。母親はお酒が好きですが強くなく、すぐに眠ってしまいます。
親戚が集まるときは、集まりの場にお酒がたくさん出てきます。バーベキューをしたり刺身や魚介を食べたりしながら、父や親戚のおじさんが焼酎を飲み交わしていた光景をよく覚えています。

 

焼酎を飲むのは、九州に帰省したときが多いです。祖父母の家の目の前が海だったので、夏はいとこと焼酎を抱えて海辺に行き、ずっと飲んでずっと喋っていました。だから焼酎は、大切な人とゆっくり過ごす時間に大切に飲むお酒です。

 

焼酎をきっかけに目上の人と話せるようになった。大人として認められた嬉しさ

お酒が飲める年齢を重ねていくうちに、目上の親戚の人たちと接するときには、焼酎をきっかけにすると喋りやすいと気づきました。父親や親戚のおじさん達を見ていて、男性はお酒を飲むと本音を話し始める人が多いと思います。

 

親戚のおじさんの立場からすると、昔は小さな子どもだったのに、だんだん大きくなって成長していく。お酒も飲めるようになって仕事の話もできて、嬉しいのではないでしょうか。

 

私も焼酎をきっかけに少しずつ目上の人と話せるようになるのは楽しいです。お互いが話しかけやすくなるし、喋りやすくなる。焼酎がそんなきっかけをくれるのは、とてもおもしろいなと感じます。

 

焼酎をきっかけに。日本のお酒や文化を知って外国人に伝えたい

これからは焼酎をもっと飲んでいこうと思います。会社のバーベキューで、同僚が焼酎を抱えてきたときに「わたし、もっと九州のお酒を飲まなきゃ!焼酎を飲まなきゃ!」と感じたのが理由です。

 

今の会社はメンバーの半分以上が外国人です。同僚だけでなく、外国人と話をする機会は多いのですが、日本のことを聞かれることもあります。前に「相撲取りの人たちはどうして筋肉ではなく、あんな太り方をして戦うの?」と聞かれたときに、正確には答えられませんでした。

 

私のルーツは九州の福岡県と長崎県にあるので、もっと焼酎や日本の文化、日本のお酒を知って、説明できるようになりたいです。