朝びき地どりを、刺身とマル秘の炭火焼で /地どりのうっちゃん(鹿児島)

いくつものアーケードや商店街が縦横に走る鹿児島一の繁華街「天文館」。その喧騒を遮るように、地どりのうっちゃんはシックな大人の佇まいで、ゆったりと心地いい空間を広げていた。店主のうっちゃんこと内氏が、脱サラで小さな焼き鳥屋をはじめて16年。おちゃめなキャラにファンが増え、5年前に現在の店がオープンした。

 

 

大人のための上質な和モダン空間

白い砕石と厚い木板が敷かれた通路を店の奥へ。格子の塀に隔てられて、左にカウンター席が並んでいる。店内は黒を基調としているが、床や壁やボトル棚には無垢材が使われ、濃い墨色に仕上げられていた。座敷に配されたテーブルの間隔が広く、掘りごたつなので、腰を据えてくつろげるのもうれしい。

「お客さんは20代後半から80代までと幅広いです。地元の人だけでなく、観光旅行者や鹿児島出張のたびに来られるビジネスマンの方も多いです」と店主。女性だけのグループも少なくないそうで、店内には女性専用のトイレまで完備されていた。

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刺身で味わう、朝びきの地どり

メインメニューは、もちろん地どり料理。その日の朝にさばかれた新鮮な朝びき肉にこだわり、「もも」「レバー」「ズリ(砂肝)」「ハツ」すべて生で提供できるのが売りだ。醤油+お好みでレモンを搾ったり、ニンニク、ショウガ、ネギを薬味にいただく。特にレバーは、これを目当てにしたお客さんも多く、早い時間に売り切れてしまうこともあるという。

 

◆とりのお刺身/単品648円

朝びきならではの新鮮さ!写真は「レバー」「ズリ(砂肝)」「とり」の盛り合わせ。店主が一番好きな『田苑 芋』を前割りしておいて、黒ぢょかで温めて。

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人気メニュー、地どりの鉄板焼

ジュージューと音を立てた熱々の鉄板で供されるが、じつはただの鉄板焼ではない。鉄板で焼く前に肉をいったん炭火で網焼きし、旨みを濃縮しながら炭の香りをつけているのだ。「この炭火にはうちだけの工夫があって、言うわけにはいかんけど、よそじゃやらんことをやってる。そこが微妙に違うんよ」。しかも材料は、刺身で供している新鮮な朝びき肉と同じ。焼き物も揚げ物も、とり肉料理のすべてに生で食べられる新鮮な肉を使っている。

 

◆地どりの鉄板焼/1,080円

刺身用の地どりを使い、炭火で焼いてからニンニクを絡めるスタミナメニューだ。濃縮された地どりのうまみには、飲みごたえのある『田苑 芋 黒麹仕込み』をロックで。

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この道50年近い料理長の和食

魚の刺身や天ぷらを担当するのは、「18でこの道に入った」という現在65歳の料理長。寡黙な職人肌で、いつも白い割烹着に身を包み、鹿児島産の魚介類や旬の野菜を使って、見目にも美しい純日本料理を提供してくれる。

 

◆天ぷら盛り合わせ/864円

鹿児島産の食材にこだわり、旬の野菜や魚介類をカラリと美しい天ぷらに。樽貯蔵麦焼酎の『田苑 金ラベル』のすっきりとした味わいが、天ぷら素材のおいしさを引き立てる。

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地どり料理には、地元の焼酎

地どり料理に合う酒はなんですか? と聞くと、「そりゃあ地元の焼酎でしょ」とうっちゃん。田苑とは16年前に店を持って以来の付き合いで、地元のお客さんはだんぜん芋焼酎を好み、観光で訪れたお客さんには麦焼酎や金ラベルも人気だとか。

こだわる方からは「明日行くから前割りしといて」と予約が入る。前割りとは、焼酎をあらかじめ前日に水で割っておくことで、そうすることで焼酎と水が馴染んで、いっそうまろやかでおいしくなる。それを”黒ぢょか”と呼ばれる陶器でほんのり燗していただくのだ。そんな飲み方をさらりとやってのける大人って、ちょっと憧れるな。

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(左)次男・俊介さん (中)店主・内氏 (右)三男・雅寛さん

 

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●取材協力店舗
本格炭火焼 地どりのうっちゃん
鹿児島県鹿児島市山之口町4-22 ファーストビル天文館1F
営業時間:17:00~24:00
定休日:日曜
電話:099-227-7608

 

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