焼酎なのに、なぜ金色なの?

樽貯蔵(1)

金ラベルは、日本初の樽貯蔵麦焼酎

田苑の金ラベルやゴールドは、淡い金色をしている。ふつう焼酎といったら無色透明なものだ。黄金色に輝いているのは、どうして?

製造部の岩元さんが教えてくれました。
「金ラベルもゴールドも、オーク樽に貯蔵して熟成させた焼酎です。
蒸留したときは無色透明なのですが、オーク材の木樽に入れて貯蔵すると、
樽の影響を受けて金色に色づいていきます」。

オーク樽というのは、ウイスキーの貯蔵に使われる、あのずんぐりとした大きな樽のことだ。ウイスキーも蒸留した直後は透明で、オーク樽の中で長い長い眠りにつく間に、琥珀色を帯びていく。

そうなんだ。金ラベルやゴールドは、オーク樽に貯蔵されていた焼酎なんだ。と、ちょっと理解。
しかし、なぜ焼酎を樽貯蔵することになったのか?

それは、当時の工場長であった塚田定清さんが、今までにない全く新しい本格焼酎を造ろうと考えたのが発端。ウイスキーもブランデーもワインも、世界を代表する酒は樽熟成されていることに思い当たったのがはじまりという。焼酎でそれができないはずはないと研究に取り組み、1982年に日本初の樽貯蔵麦焼酎が完成したというわけである。

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オーク樽は、田苑の“ゆりかご”なのだ

田苑酒造の貯蔵庫に案内してもらうと、光を遮られた暗闇の中に5,000本を超えるオーク樽が整然と横たえられていた。その1本1本の中で、やがて金ラベルやゴールドになる原酒が静かに眠っている。樽の影響を受けて少しずつ熟成を遂げながら、目覚めのときを待っているのである。オーク樽はまさに、金ラベルやゴールドの“ゆりかご”なのだ。

「オーク樽による影響は色だけではありません。長い歳月の間にオーク材に含まれるタンニンやポリフェノールなどの成分が焼酎に溶け込んで、樽貯蔵ならではの独特の香りや味わいをつくり出します」と岩元さん。

一度使った樽は新しい樽に比べて溶け出す成分が少ないが、多ければいいというわけではなく、あえて古い樽を使うこともある。また樽の内側は火で焼いてあるらしいのだが、その焼き加減によっても、熟成の仕方が違うという。ひと樽ごとに微妙に異なる原酒が生まれ、それらが絶妙にブレンドされて金ラベルやゴールドができあがるのだ。

お隣の宮崎県に、田苑酒造が使っているオーク樽を製造している工場があると聞き、訪ねてみることにした。(次回へ続く)

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→『金ラベルを支える炎の樽職人たち』へつづく・・・