体温まる”焼酎お湯割り”のおいしい飲み方

 

まだ寒い日が多いこの時期、焼酎のお湯割りが飲みたくなります。焼酎をお湯で割って飲んだり、梅干しを入れて飲むのが一般的ですが、このときの割合ってどうするのが正解なのでしょうか?

今回は、知っているようで知らないお湯割りの作法と梅干し以外のアレンジ方法を、焼酎&梅酒Bar GEN&MATERIALのオーナー・山口昌宏さんに聞きました。

 

 

焼酎お湯割りの基本の割合は、焼酎6:お湯4が正解!

焼酎のお湯割りを極めるために、まず知りたいのは焼酎お湯割りの作法。どれくらいの割合にしたらよいのでしょうか?

「九州でお湯割りをつくるときの基本は、焼酎6:お湯4の割合です。もともと鹿児島では芋焼酎を前割りにして、黒千代香(くろぢょか)で温めて飲むのがオーソドックスな飲み方。それを簡略化したのがお湯割りで、そのときの割合が6:4なんです。本州の人にとっては、濃いとかぬるいとか感じられるかもしれませんので、好みで5:5や4:6にしてもいいと思います」


▲お湯を入れたあとに、焼酎を注ぐのがお湯割りの基本!

 

濃いめでいただくのが本格的なお湯割りのいただき方。焼酎の風味を活かすなら、そのほうがよさそうですね。では、つくり方はどのようにしたら…?

「沸騰したお湯をグラスに先入れたあと、焼酎を注ぎます。お湯を注いでから焼酎を入れることで、お湯が上がってグラス全体が対流するのです。もしバースプーンやマドラーを使う場合でも1回沈めるだけで十分にまざりあいます」

ちなみにベーシックなお湯割りにふさわしいのは、芋焼酎。お湯割りは香りが立つことでおいしさがでるため、香りの高い芋焼酎がおすすめなのだそう。

 

 


▲九州の人はまぜる手間をおしんでも早く焼酎を飲みたい。お湯を先に入れるのは、そういう理由もあるのかも!?

 

 

梅干しを入れるときは、つぶす? つぶさない?

焼酎のお湯割りは、そのままいただくのもアリですが、梅干しを入れるのもまたベーシックな飲み方。このときの作法も山口さんに聞きました。

「お店でお湯割りを提供するときは、梅干しを崩さずにそのまま出しますが、そのあと梅干しをつぶすかつぶさないかはお客様の自由です。つぶさずにじんわりと出てくる梅の風味を楽しむ方もいますし、マドラーでつぶして飲む方もいます」


▲お湯割りの梅干し入りをつぶすかつぶさないかは好みがあるので、そのまま出すのが基本

 

なるほど、どちらでもいいんですね。焼酎のベーシックなお湯割りは芋がおすすめという話がありましたが、梅干し入りのお湯割りにおすすめの焼酎はありますか?

「麦か米がおすすめです。麦焼酎はすっきりとしているため梅干しとの相性が良いですし、米焼酎は原料を考えてもらえればわかるとおり米と梅干はもともと相性が良いので、おすすめなんです」

最近は、スーパーにもたくさんの梅干しの種類があります。お湯割りにはどんな種類のものを入れたらいいんでしょうか?

 

 


▲ベーシックな塩だけの梅干しは、麦焼酎と好相性!

 


▲しそ漬けの梅干しは、米焼酎に入れたい

 


▲まろやかなはちみつ漬けの梅干しは、芋焼酎にプラス

 

「ベーシックな塩だけで漬けた梅干しに合うのは、すっきりとした麦。しそ梅に合うのは、米。はちみつ漬けに合うのは、芋です。しそ梅と米、はちみつ漬けと芋は、原料に合うものという考え方ですね。しそ梅と米はおにぎりのような相性になりますし、はちみつ漬けと芋はまろやかな甘みが引き立つ相性になります」

 

 

カクテル感覚でおいしい! 梅干し以外のおすすめお湯割りアレンジ4選

ベーシックなお湯割りを教えてもらったあとは、おすすめのお湯割りアレンジもご紹介いただきました。

 

【麦焼酎×大葉&鷹の爪】

<作り方>

麦焼酎でお湯割りをつくったあと、大葉を1枚と鷹の爪1本をそのまま入れる。好みで大葉や鷹の爪をマドラーでつついて、それぞれ風味を出すのもアリ。

 

<味わいの特徴>

焼酎お湯割りの梅干し入りと似た感覚で飲めるアレンジ。もともとロックでもよくやられている方法をお湯割りにアレンジしたもの。大葉から出る香りや鷹の爪のツンとした刺激が、さっぱりとした麦焼酎にアクセントを加えます。

 

 

【米焼酎×塩昆布】

<作り方>

米焼酎でお湯割りをつくったあと、塩昆布を3つほど入れる。

 

<味わいの特徴>

米と塩昆布というおにぎりのような抜群の相性が楽しめるアレンジ。塩昆布のだしが米焼酎に旨味と塩気を与え、お湯の温度で米の香りがふわーっと立ちのぼります。

 

 

【芋焼酎×はちみつ】

<作り方>

芋焼酎でお湯割りに、はちみつを小さじ半分くらい加える。

 

<味わいの特徴>

芋焼酎にはちみつでまろやかさを加えたアレンジ。はちみつがお湯に溶けて、ドライな芋焼酎がまろやかになり、味にふくらみが出ます。芋とはちみつという組み合わせは大学芋のようなイメージ。スイーツ的な感覚で楽しめます。

 

 

【黒糖焼酎×レーズン&ナツメグ】

<作り方>

黒糖焼酎のお湯割りにレーズンを3粒入れ、ナツメグパウダーを少々振り入れる。

 

<味わいの特徴>

カクテルのホットラムのような雰囲気が楽しめるアレンジ。レーズンは時間が経つと大きくなりブドウのおいしさが浸み出してきます。寒い日にナツメグのスパイスも体を温めてくれます。

 

 

「田苑 ゴールド&シルバー」をお湯割りにするとしたら…?

「田苑 ゴールド」や「田苑 シルバー」は、ストレートやロックで飲むのが王道です。しかし、寒い日にあえてお湯割りで飲むとしたら、どんな作り方がおすすめかも山口さんに聞いてみました。

 

「『田苑 ゴールド』はせっかくのインパクトを損なわないように、『田苑 ゴールド』6:お湯4でやってみてください。もしかすると7:3くらいでもいいくらいかもしれません。『田苑 ゴールド』本来の味を極力楽しんでほしいですね。『田苑 シルバー』は麦の熟成がかかって香りも落ち着いた焼酎。丸みがある焼酎なので、高級なお湯割りになりますね。梅干しや大葉・鷹の爪を入れるアレンジとも相性が良いと思います」

 

 

お湯割りを深く掘り下げてみると、そのルーツはやはり鹿児島にありました。さらに、アレンジを加えるときは、焼酎の原料を考えるとうまくいくんですね。どれもいただいてみましたが、まるでカクテルのようなおいしさがありました。ぜひ、寒い日には今回の記事を参考に本格的な焼酎のお湯割りを楽しんでみてください。

 

<取材協力店舗>

『焼酎&梅酒Bar GEN&MATERIAL』

焼酎と梅酒の品揃え日本一を誇る渋谷の隠れ家焼酎バー。名物の和歌山おでんをつつきながら、豊富な焼酎に酔いしれたい。日本全国の珍味も揃っている。

東京都渋谷区渋谷2-9-10 青山台ビルB1
03-5485-8316
営業時間:17:00~翌3:00