いま注目の薩摩。その深妙に迫る。

来年2018年の大河ドラマは「西郷(せご)どん」。鹿児島の人たちが親しみを込めてそう呼ぶ、西郷隆盛が主人公だ。ちょうど明治維新から150年。キラ星のごとく倒幕の士を輩出した薩摩が、俄然注目されている。その魅力はどこにあるのか。ひと足早く迫ってみた。

 

薩摩を語るには、まず島津家から。

薩摩は島津家が藩主を務めていたことから、島津藩ともいわれる。島津家の祖にあたる惟宗忠久が南九州に足を踏み入れたのは古く、1185年。源頼朝により近衛家の荘園「島津荘」の荘官に任命されたのが始まり。以来、島津を姓とし、守護大名となる。当初の荘園は日向国(現在の宮崎県都城市)の一部だけだったが、鎌倉初期には薩摩国・大隅国にまたがる国内最大級の荘園へと拡大させた。その後、島津家は江戸時代まで700年にわたり領地を守り続ける。頼朝が任命した守護大名で、一貫して同じ地を領し続けたのは、この島津家だけ。島津家がこの地にどれだけの影響を与えたのか。それはこの長い歳月を考えただけでも明らかだ。

 

海外に目を向け、教育に勤しんだ島津家。

島津家は歴代当主に有能な人物が多いことでも知られる。「島津に暗君なし」と讃えられるほどだ。古くから中国や朝鮮、東南アジアとの交易・交流によって富を得るなど、その視線は常に海外に向けられていた。江戸時代にも、琉球国を介して明朝〜清朝との往来を頻繁に行っている。他藩に先駆けて、製鉄、造船、紡績などの西洋式近代産業を興したのも島津家あってのこと。その工場群は「集成館」と名付けられ、現在、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」のひとつとなっている。

こうした島津家の姿勢は、独自の教育体系もあり、薩摩藩に深く浸透していく。島津家の当主が率先して学んでいた朱子学、儒学は、学び場を設けたことで広まる。幕末には、郷中教育により道徳律を培い、藩校造士館をはじめとする学校を次々と設立した。郷中教育とは、同一地区の年齢の異なる青少年に集団で自治的な教育を行うこと。奇しくも、西郷隆盛と大久保利通は同じ時期に同じ郷中で学び、親交を深めていた。

 

薩英戦争後、薩摩藩と英国が親密に。

1862年、英国商人を無礼討ちにする生麦事件が起こる。翌年、英国艦隊が錦江湾に侵入し、薩摩藩との砲撃戦が始まった。この薩英戦争で、薩摩藩は鹿児島城、集成館、藩士屋敷、民家などに甚大な損害を被る。西洋の軍事力・科学技術の凄まじさを痛感し、同時に近代国家の必要性を改めて思い知る。

そんな思いをすぐに実行に移すのも、薩摩の気風といえるだろう。和睦談判中、戦艦や武器の調達を戦争相手に依頼し、留学生の派遣までも打診している。そして、なんと19名もの藩士が英国に留学。西洋の技術や文化を学び、持ち帰っている。

進取の精神、柔軟な発想転換、そして行動力。薩摩藩の薩摩藩たる所以が感じられるエピソードである。

 

倒幕、そして明治維新。

1866年、幕府は第二次長州征伐を開始した。薩摩藩は幕府からの出兵要請を断固拒否。大政奉還、さらにその後の新体制を目指し、クーデターを画策する。

そして1986年、王政復古の大号令とともに明治政府を樹立。その後の鳥羽・伏見の戦い、戊辰戦争でも主力を務めた薩摩藩の志士は、新政府に欠かせない存在となり、日本を近代国家へと導く。当初より藩主・島津忠義、西郷隆盛、大久保利通、岩下方平らが要職に任命されたことからも、その存在感と影響力の大きさがうかがえる。

さらにその後も日本の政治をリードする薩摩閥を形成。倒幕の士の本懐を貫くとともに、島津家から続く高い理想と志を具現化していくことになる。

 

島津藩、明治維新。その名を纏う焼酎。

近代国家形成の重要なキーワードともいえる島津藩と明治維新。その名を纏った芋焼酎があることはご存じだろうか。

「島津藩」は素材のすべてが鹿児島産。さつまいもはもちろん、種麹菌も酵母もすべて〝鹿児島づくし〟で作り上げている。芋の香りは力強く、島津藩の野心や高い志が感じられるといっては過言だろうか。その一方で、飲み口はスッキリ。これは時代や次代をとらえていると考えてみてはいかがだろう。

「明治維新」の主原料さつまいもも、もちろん鹿児島産。新しい時代の幕開けを名に持ちながら、薩摩の人々に長く愛されてきた、ふくよかな甘い香りと熟成された柔らかな口当たりに仕上げている。これは、薩摩の志士たちが邁進する一方で、故郷の優しい包容力を忘れなかったからではないだろうか。

幕末から明治維新までの物語を思いながら、薩摩の芋焼酎を味わう。それは、倒幕の士の志を味わうことでもある。これもまた、一興。さて、あなたはこの2つの鹿児島づくしの芋焼酎に、どんな歴史浪漫を感じるだろう。

 

幕末と維新の志を味わう、明治維新150年を記念した、お中元限定“薩摩づくし”芋焼酎セット。
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